【1・3年生:令和2年9月4日(金)】グローカルα 「パーム油」ワークショップ


イベント詳細


「パーム油」の問題についてワークショップを行った。まずは、市販のお菓子やインスタント麺の成分表を見て、共通点を探した。

食品成分表を見ながら共通点を見つける

多くの製品に表示されている「植物性油脂」についてクイズに答え、「植物油脂」全体の40%はパーム油であり、その原産地はマレーシアやインドネシアだということを学んだ。

パーム油についてのクイズに答える

そこから、油ヤシプランテーションで働く少女の紙芝居や油ヤシ収穫の写真などを見ての感想をグループで話し合い、児童労働のワークシートに記入しながら、児童労働・人権問題について考えた。

油ヤシプランテーションで働くミーナの1日の紙芝居を見て、グループ内で意見交換

次に、ここ20年で日本の国土5倍の熱帯雨林が油ヤシプランテーションになっている事実を踏まえ、「熱帯林(森林)破壊の影響」フロー図に記入した。最後に、油ヤシプランテーション経済について学ぶロールプレイを行い、開発賛成派と反対派に分かれて、それぞれの立場から意見を述べて、グループごとに開発を進めるか中止するかを決定した。

パーム油・油ヤシ経済についてロールプレイ

 

[生徒の振り返りまとめ]

  • 私たちの生活の中で、パーム油が入っている物を食べ、使用していることが分かった。また、パーム油は世界で多く使われているが、児童労働や人権問題、環境問題と密接な関係があることを知った。
  • パーム油は、熱帯林や生態系を取り巻く環境を破壊するだけでなく、先住民の生活まで破壊し、児童労働や環境問題が起こることに憤りを感じた。
  • 土地開発をしていかないと国が豊かにならず、経済を発展させるために森林を伐採し、プランテーションやモノカルチャー経済に頼ってしまうことで、なかなか貧困から抜け出せないのだと思った。
  • 私たちの生活には、パーム油が欠かせないことが分かった。また、私たち日本人の生活には、遠くの国の子供たちによる児童労働によって成り立ってしまっていると思う。
  • ワークショップを通して、パーム油の実を生産している現地では生態系が破壊されるので、油ヤシ栽培の開発をやめるべき、という意見があるのと同時に、油ヤシを生産して、少しでも収入を得るためには、開発を進めるべき、との意見もある。現地の人でも意見が分かれるので、どのような解決策を取ればベストなのだろうか。
  • ワークショップを重ねるごとに、児童労働には負のループが出来上がっていくことを理解してきた。どのようにしたら、この負のループを断ち切っていけるか考えたい。
  • 今すぐにでも、児童労働や人権問題などを解決しなければならないと思うが、様々な問題が絡み合っているために難しいと感じた。また、同じ年齢の子供が働いていると思うと、平等な世界ではないと思った。
  • 私たちは、自分の国には利益だからと、自国のことばかりで、大変な目にあっている国のことを知ろうしていない。他の国の人や動物の居場所まで奪っていることを考えなければいけないと思った。

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