模擬国連 Simulated United Nations
2月21日に本校のスーパーグローバル・ハイスクール・アソシエイト研究報告会を実施し、公開授業として本校のSGH事業の柱である「グローカル・ラーニング」での模擬国連を行いました。
今年は議場を国連総会第三委員会「難民と移民に関するサミット」に設定し、議題を「難民支援」として、条約難民はもとより、国内避難民、非公式移民の庇護、支援、恒久的解決について議論しました。
生徒たちが11か国の大使となって、徹底的に自国の政策や状況を調べ、国益を考えつつ、難民問題の解決という国際益を考える難題に取り組みました。事前には「移民の経済学」著者の一人である米沢短期大学鈴木先生に講義をしていただき、難民や移民のもたらす影響について学習をしました。また、実際にイラクの難民キャンプでシリア難民を支援しているNPO法人IVYの阿部さんをゲストとして招き、「難民を知るためのワークショップ」も行い、難民の実際の生活や課題について理解を深めました。
当日は3年生が議長となり、うまく議会をファシリテートしながら、3つの最終決議案が出され、いずれも可決されるという結果になりました。
SGH運営指導委員である尚絅大学の森田教授からは「カオスを恐れない前向きさと使命感があり、九里学園が目指す地球市民となっていた。現代社会では、自分軸を持って自分の意見を言える若者を育てることは大切なことであるが、今日の生徒たちはそれが出来る生徒であった。」との講評をいただきました。また、同じく運営指導委員の米沢栄養大学の鈴木教授からも「グローバルで問題となったものを越えていくというのがSGHの在り方ではないか。その意味で、生徒たちの視点は世界を向いており、様々な視点から煩雑で多岐にわたる問題をクリアしていこうと真摯に取り組んでいる姿は素晴らしい。そして、このような社会で他国に思いを馳せ、他国民の立場でも物事を考えられる経験は多様性の尊重という視点で非常に重要である。」と評価していただきました。