【1・3年生:令和2年11月13日(金)】模擬国連 『国連弁当』グローカルα


イベント詳細


模擬国連を1・3年生で実施しました。模擬国連とは、参加者一人一人が世界各国の大使となって国際問題について話し合い、実際の国連会議を体験的学習しながら、問題をより深く探究を目的とした活動です。今回は初めての模擬国連のため、比較的考えやすい『国連弁当』を議題で行いました。なお、事前の手洗い・消毒、マスク着用、常時換気など、コロナウィルス感染拡大防止を徹底した上で行いました。

コロナウイルス感染防止対策を徹底の上実施した。

『国連弁当』とは?

全地球民のために共通の給食を提供するというプロジェクト「世界共通給食計画(United Nations Common Lunch for Everybody)」にならい、すべての国連職員でディナーをするという設定で「主菜、副菜、デザート、ドリンク」メニューを決定するというものです。様々な宗教や思惑が混在する中、議論を重ねながら最適解を見出していくことになります。

生徒は参加国のいずれかを担当して、その国の大使になりきる。

生徒は29か国に分かれ、まずは自分が担当する国の基本的情報を調べ、今回の会議で提案したい食事とその理由を考えました。模擬国連は、開会宣言、出席確認から始まり、討議の中では、生徒がそれぞれの国の代表として、自国の食事をメニューに取り入れてもらえるように各国と交渉を行いました。

公開討論(Formal Debate)、全参加国の前でスピーチし、自国の提案を行った。

今回の決議は、ロールコール方式とし、3分の2を超える賛成で可決となる方式を採用しました。そのため、より多くの賛同票を得ようと、各国担当の生徒は、懸命に議論をしていました。

非着席コーカス(Unmoderated Caucus)で、各国と交渉を行った

自国の利益と国際益を考えながら議論を進めた。

様々な国が協力して、それぞれメニューを提案したが、どれも3分の2を超える賛成が得られなかったために、採択されたメニューはありませんでした。

様々なメニューが提案されたが、3分の2を超える賛成が得られず、採択されなかった。

縦割りの効果大

1年生と3年生が一緒に行うこの模擬国連では、3年生はリーダー・ファシリテーターとして、1年生を引っ張る必要があります。そうした中で、責任感やリーダーシップ、そしてなにより、『どうすれば1年生が気持ちよく動いてくれるか』という対人コミュニケーション能力を大きく身につけることができます。また1年生は3年生と同じ活動をすることによって、安心して取り組むことができました。今回は練習だったので、次回の模擬国連へ良いスタートになりました。

模擬国連の様子をNHKが取材

 

【生徒から、準備を振り返っての感想】

  • 国事にフォーカスして問題点を調べてみると、様々な問題を見つけられた。国ごとに抱えている問題は様々なので世界全体としての問題解決はもっと複雑になってくると思った。
  • 少し準備が足りなかった。スウェーデンの食材や料理について調べたが、その食材の作る過程など深い所や、他の国の情報まで調べてはいなかった。次回は、完璧に調べて準備し、たくさん意見を出したいと思った。
  • その国の輸出品や輸入品、主要農作物だけではなく、食べる時のマナーなども調べることでもっと深く知りたくなった。また、その国の経済状況や、気候なども調べたら良かった。
  • 主要作物等をもっと調べることにより、会話の進み具合が効果的だったのではないかと思った。次回は詳しく調べ、深く議論していきたい。
  • あまり興味がなかった国でも、少し調べてみることによって、どんどん興味が湧いていき、調べ進めていくうちにとても楽しくすることができた。
  • 単純な興味で決めた国だったが、調べていく度にいろいろな発見と驚きがあり、楽しかった。特に食料自給率0%が印象に残った。これからもたくさん調べて臨んでいきたい。
  • 名前だけしか聞いたことがない国だったが、とてもためになった。気温上昇が原因でコーヒーの品質劣化や不作などの被害が出ており、経済発展が難しくなっている。また自国で飲めるコーヒーは状態が悪いものしかないという状況を聞き、地球温暖化の被害を知ることができた。
  • ほとんど知らない国を担当したが、準備をしている間にたくさんのことを学ぶことができた。
  • 同じ食材でもどの国から提供してもらうのか考える必要があると思った。先進国からの提供もあったが、途上国に提供するメリットがないため、現実的ではないと思った。
  • 最初はよくわからない国だったが、調べるうちにもっと知りたくなった。
  • 宗教なども考慮した献立選びは難しかった。

 

【模擬国連を通して気付いたことや感じたことについて、生徒からの振り返り】

  • 最初はルールがあまり分からなかったが、徐々に分かってきて楽しむことができた。自分でも提案することができた。
  • 初めての活動で、ワクワクした。
  • 他の国と協力することで2つの国の良い所を使えるので、協力することも大切なことだと分かった。
  • まずは自国の利益を優先させないといけないので、綺麗事では話が進まないことが実感できた。
  • 他国との協力や交渉がとても大事だと思った。また、事前学習をもっと深いところまでしなければならないと感じた
  • 自分の国は生産品に偏りがあって、モノカルチャー経済だったので、輸出額が少なく、輸入額は多くて、立場的に下になってしまう。
  • 主菜・副菜・デザート・ドリンクを自ら提案する国は、やはり先進国が多かったと気付いた。それに比べ、発展途上国はたくさん貿易をし、自国の利益になるよう、提供するような行動をとっていたと思う。自分はインドの国を担当したが、カレーを提案しながらも他の国に素材を提供できたので良かった。深く思考して行動をするということが楽しさへと繋がりうれしく感じた。
  • 食料自給率0%ということでほとんど交渉に使える武器がなく、周りはどんどん交渉成立しているのにどうしていいのかよく分からなくなった。模擬国連でこういうことを感じたということは、本当の国連では倍以上の辛さがあるのではないかと思った。
  • お互いの利益になるように慎重に話し合うことが大切だと思った。
  • 最初はあまり動けなかったが、先輩の動きなどを見て学ぶことができたので良かった。
  • 様々な人のところに行くことができて良かったと思う。自国のコーヒーの良さを伝えて、お互いに取引をすることができた。ただ自国に利益をもたらすといえる行動を取れたのは少ししかなかったと思う。自国にも相手国にもメリットが大きい取引をするのは難しいと感じた。
  • 理解が遅かったのと、なかなか協同してくれるところがなかったので、慌てた。もっと誘いかたを上手くしたい。
  • 自分が担当した国は発展していたが、途上国を担当した人は大変そうだと思った。
  • 各国によって相性があり、欲しい物があったりなかったりするのだと思った。
  • 相手国との関係性や、交渉することでのメリット・デメリットをよく考える必要がある。

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