【1年生:令和2年7月17日(金)】第2回目多文化共生プロジェクト「在住外国人との座談会」


イベント詳細


山形県米沢市、置賜地域での多文化共生について考えるため、アメリカ出身の米沢市国際交流員2名、米沢栄養大学に通う留学生、そして九里学園高等学校に在学している外国出身の生徒3名を交えて、座談会を行った。

座談会に参加いただいた在住外国人から自己紹介

各グループに外国人1名~2名が入り、前日のワークショップで考えた質問をしながら、在住外国人にインタビューを行った。外国人にローテーションをしてもらい、各グループは3組の外国人から聞き取りすることができた。

同じ学校に通う外国出身の生徒にインタビュー

同じ学校に通う外国出身の生徒から出た課題をまとめる

後半では、インタビューの中で出てきた問題を付箋に書き、KJ法でまとめた。

インタビューで出た課題から一つ選び、解決策を考える①

インタビューで出た課題から一つ選び、解決策を考える②

まとめた中から、一番解決しなければならない課題を選び、グループ内でどのように解決していくかを考えた。その後、模造紙にまとめた解決策をワールドカフェ形式で発表して、みんなで情報交換を行った。

問題をどのように解決していくか、ワールドカフェ形式で発表

 

[インタビューで出た課題]

・学校で先生の話や友達の話が通じない。

・敬語や方言が分からない。

・漢字が読めない。

・中国語で書かれているものが少ない。

・米沢に住んでいる外国人は雪が多くて困っている。

・アパート探しが大変。外国人は断られる。

・システムが複雑で、説明も日本語だけなので、バスや電車の乗り方が難しい。

・飲食店のメニューに写真や英語表記がないので、選ぶのが難しい。

・アレルギーがある人が、食べられるか確認するのが難しい。

・キャッシュレスが進んでいないため、現金で支払いをしなくてはならない。

・買い物の時、店員の対応が冷たい。

・宗教や文化の違いがある。

・日本社会の上下関係や友達作りが難しい。

・災害時の緊急連絡に使われる日本語が難しい。

・災害時のアラームなどは、英語または他の言語の表示がない。

・災害時の避難場所が分からない。

 

 [課題を1つ選び、解決策を考える。]

≪言語について≫

・積極的に英語を話す。

・困っている外国人を見つけたら、声をかける。

・やさしい日本語を使う。

・英語と簡単な日本語のパンフレットを作る。

・ひらがなとカタカナで書く。

・在住外国人向けのサイトを作る。ウェブサイトは英語表示にする。

・英語と写真が入ったメニューを作成する。

・標識には振り仮名を付け、英語も表記する。

 

≪人間関係・日本人の受け入れ方について≫

・留学生にはやさしい日本語で話す。

・ワークショップなどを通して、外国文化に触れる機会を増やす。

・外国人と交流できる場を作る。

・外国人に対する偏見をなくす。

・外国人には笑顔で、ジェスチャーを交えながら、やさしい日本語、標準語を使って対応する。

 

≪災害時の伝達について≫

・多言語対応のアプリを作る。

・災害時のために、ハザードマップを多言語で作る。

・避難ルート、避難場所の地図を作成する。

・外国人ともお互いに助け合う。

 

【生徒からの感想と振り返り】

  • 普段の生活で当たり前だと気に留めていないことが、外国の方にとってはすごく困ることだった、ということに気付いた。改めて、意識を持って生活しなければいけないと思った。
  • 米沢に住む在住外国人には、言語や人間関係などたくさんの課題があることが分かった。
  • 同じ学校にいる留学生にも声をかけて、少しでも安心してもらえるようにしなければいけないと思った。
  • 国に対していろいろな偏見があったとしても、人に対しても同じように偏見をもってはいけないと思った。同じ学校でも様々な人種の人たちがいるので、特別な目で見ないようにすることが大切。
  • 外国の方からの話を聞いて、困ることの中心は、日本語が分からないことから来るものだった。
  • 日本語があまり分からない外国人には、やさしい日本語を使って、丁寧に話したい。
  • 緊急時の連絡が日本語しかないと知り、危機感を持った。
  • パニック状態の災害時にいきなり外国人とコミュニケーションを取って避難するのは難しいので、普段の生活の中で、留学生、英語の先生などの外国人と会話をしておくことが、災害時に外国人を助けるための事前準備だと思った。
  • 宗教で禁止されている食べ物が店で表示されてないので、注文ができないと聞いた。飲食店は、そこにも対応すべきだ。これからハラルマークについて調べてみたい。

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