【1年生:令和3年5月25日(火)】グローカルβ 「多文化共生について考えるワークショップ」


イベント詳細


[活動内容]

米沢市、置賜地域での多文化共生について考えるため、米沢市国際交流協会の国際交流員でアメリカ出身のタイラー・バートン氏をお招きして、米沢市における多文化共生の現状についてお話し頂いた。

まずは、外国人旅行客が駅に降り立ち、スキーを楽しむまでに直面する課題を考えるワークショップを行い、グループごとに発表した。その後、実際にバートン氏が、日本で生活している中で不便に思ったことや、在住外国人が困ることなどを生徒に伝えた。

2日目のワークショップでは、外国人にインタビューした困りごと、スキーモニターツアーでのアンケートで指摘された改善点について、横山昭子海外交流アドバイザーが発表した。外国人の困りごとを聞いた後、課題を1つ選び、自分たちができる解決策をグループごとに考えるワークショップを行った。

 [ワークショップ1:外国人スキー客の困りごとは何だろう?]

・スキー場までの交通手段が分からない。

・バスの乗り方やどこで降りるかが分からない。バスの掲示板が読めない。

・バスの料金や、支払い方法が分からない。

・タクシーでも言葉が通じない。

・日本語ができないと、リフト券などの購入やスキーレンタルのやり方が分からない。

・リフトの乗り方や、安全なコースなどが分からない。

・冬の防寒具の準備が難しい。

外国人スキー客の困りごとを考える、グループでのワークショップ。

 [ワークショップ2:タイラーさんの体験談や、外国人の困りごとから課題を1つ選び、自分たちができる解決策を考えよう。]

【課題】

・多言語表記が少ない。表記あっても、英語に偏っている。

・難しい日本語を使っているから、書類などが分かりにくい。

・多言語メニューがない。日本語のメニューだけなので、どんな料理か分からない。

・お店では、宗教、ヴィーガン、ベジタリアンに対応できていない。

【解決策】

・音声ガイド、AIを活用して言語の問題を解決する。

・我々が「やさしい日本語」を使う。

・写真やイラストを使って、分かりやすく表示する。

・QRコードを活用した多言語メニューを作る。コードを読み取ると、様々な言語の料理名が写真や動画

で流れる。翻訳を大学の授業の一環として協力してもらってはどうか。

・食品サンプルや写真付きのメニューや置くことで、どのような料理を提供しているかが分かる。

・注文の時にipadや注文用紙を使うことで、間接的に頼めるようになる。(大手外食チェーンのように)

・店側が、宗教や食文化の違いについて知る。そのために、米沢の店の人を集めて交流会を開く。

・店側にも、必要最低限の英語力を身に着けさせる。

・宗教の信者に対応した料理の提供。

・駅などに、「米沢のうまいもん」のような多言語パンフレットを置く。

・マップを作ったり、SNSで発信することで、良い店を知ってもらう。

外国人がスキー場に行くまでに困りそうことをグループごとに発表。

 

 

 

 

 

 

 

 

【生徒からの感想と振り返り】

2日間を通して,外国人が日本で過ごす上での困りごとや解決策を考えましたが,あなたは特にどのような問題や課題に関心がありますか。

  • 食について。 特にメニューの多言語化、それぞれの国の文化や、ヴィーガン、ベジタリアンなどそれぞれの人にあったメニューを増やすこと、米沢のいい店をより知ってもらうこと。
  • 運転免許の取得が難しいこと →働く範囲が限られてしまう →車が使えれば色んなところに働きに行けて国際交流が深まると思う。 海外の人は情報をインターネットでえること。
  • 文化や宗教の違いによる食べ物についての課題に関心を持った。
  • ウェブサイトがない飲食店が多く、ネット上の情報を必要としてる外国人に対応できていないという課題がある。
  • 外国人の方が飲食店で注文する時。
  • タイラーさんのお話を聞いて、様々な問題は意外と身近にあって、特に印象に残ったのは、宗教や生活スタイルに応じた食事ができる店が少ない事。
  • 私は特に言語や食べ物の違いについて関心をウェブサイトやメニューに日本語表示しかなかったり、食事制限のある人に対応できるレストランが少ないなどという問題に関心を持った。
  • 言語の壁。 理由は、自分達が考えていた何処かに出かける時に行き方が分からないというのはもちろん、他にも難しい日本語が分からないや、外国人向けのサイトなのに途中から日本語表記になっている、多言語で表記がされていないなどの問題があったから。

答えた問題や課題について,どのような問題意識があるのか(なぜそれに興味があるのか,なぜそれを解決すべきなのか等)を,具体的に記述をしてください。

  • その人の母国語がもしなかったらアレルギーのものを食べてしまう危険性があるので多言語化することは必要だと思った。また、食べ物は国によって食文化に違いがあって人それぞれ合う合わないはあるし、私自身も他の国の食べ物で苦手だと感じるものがあるので、もしもそういったものしかなかったら苦痛だと思う。最後の米沢のいい店を知ってもらうは困り事では無いかもしれないけど、せっかく来たので美味しいものを食べて欲しいと思う。そのためには、お店の情報を知らせること、お店の雰囲気を良くするために私たちにできることを考えていきたい。
  • 例題で、米沢駅からスキー場まで行くまでに困る事を考えた時に、特に言語の問題が多く出たし、それが一番難しい問題だと思った。
  • 解決しないと様々な手続きや飲食店での注文等が出来ない。また、移住した先での人間関係の構築が難しい。すると、ただでさえ情報が入手しずらい外国人は社会的にも物理的にも孤立してしまう可能性があるから。
  • →働く範囲が限られてしまう →車が使えれば色んなところに働きに行けて国際交流 が深まるとおもう 英語のテストにする。 落ち葉マークのように外国人マークをつければいい。 →差別になるかもしれない パンフレットをせっかく作っても情報収集の方法に違いがあるなら意味がない 作っても手に届くのは日本人だけ →せっかく日本に、来てくれてるのに地域に馴染めてない。
  • 日本人や、自国に住む人からしたら普通の食べ物やマナーだとしても外国人の立場に立ってみるとアレルギーや宗教などで食べれないものがあるので、自分たちが普通、あたりまえと思っていたら外国人が困ることは考えられないと思ったから。困りごとリストを見るとメニューなど英語表記はあっても他の言語での表記がなかったり、翻訳機を使っても言葉がおかしかったりと、外国人全員に配慮しているかと言われたらそうではないと思う。また、街での食べ歩きなどは日本では禁止されている事が多いけれど海外ではそれが普通だったりするのでそういうところで外国人が「マナー違反だ」などと言われないためにも多言語表記は考えていかなければいけないのではと思った。観光や生活を楽しむためにも食べ物の問題はしっかり考えていくべきだと感じた。
  • ワークショップでの資料から多くの外国人がインターネットを利用して情報を得ていたことがわかり、外国人が十分な情報が得られる環境づくりを優先すべきと考えたから。 また、実際に外国に行った時、ネットを利用して探したから。
  • 実際に外国人の立場になって考えてみると飲食店に来たのはいいものの、料理の内容について分からなかったら料理を楽しめないと思った。それに、アレルギーがある場合は、言語が分からずアレルギーの物を食べてしまえば大変な事になるので料理の言語に関しては命に関わることもあると思うので改善した方がいいと考えた。
  • 食に関して宗教の決まりがある方向けの食べ物やいろいろな言語を各店で扱うということが大事だと思った。私の班では外国人向けのウェブサイトを作り、英語などで検索をしても店の名前や場所などが出てくるようにするなどの意見がでた。他にも外国人向けに注文する前に宗教、アレルギー、生活スタイルなどが店員に教えられるような紙を設けるなどの意見が出た。自分が外国人の立場になり、意見交換することができたが、自分たちに何ができると考えた時、ほとんどできることはないんじゃないかとも思った。あくまでも店側がそのことを進めるので自分たちは何ができるのかと悩んだ。しかしSNSに様々な形で発信したり、他にも自分たちに何ができるのかを話し合えばさらにより良いものになると思った。
  • 日本はグローバル化が進んでいるにもかかわらず、こういった所が他の国より進んでいないことが課題だと思う。 理由としては、日本は無神論者がほとんどなので、宗教に関わることがないからこういったことが起こるのだと僕は思う。
  • 多言語のウェブサイトなどは普通にあると思ってたら、ないという話を聞いて驚いたので、興味を持った。日本にベジタリアンなど食事制限がある人がたべられるお店が少ないと、不便だと思うし、食べられるものがなくて困っていると思うので解決すべきだと思った。
  • 外国人が自らどの宗教に所属しているのか言える機会がなく、料理店などで困ってしまうこと。宗教の教えに反してしまう可能性がある。これにより外国人が日本に対し住みずらさなどを感じてしまったら多文化共生の関係が崩れてしう。
  • 解決すべきだと考えた理由は日本は今少子化が進んでいて、人口が減っていたり、米沢に視点をおくと過疎化が進んでいたりしている。そのため外国人労働者を雇うことが増えてくると考えた。こうした未来が考えられる日本で、外国人が住みやすい環境を作ることが必要だと思ったから。 外国人が住みやすい環境を作る中で言語の壁が一番外国人にとって不安であると思った。

 来月の座談会では,外国人の方々にどのような質問をしてみたいですか?

  • 男女格差について、外国の方から見て男女間で疑問に感じるところ。男女間で不均衡だと感じたこと。 タイラーさんとのWSでメニューを多言語化するための方法を少し考えたのでそれについて意見を聞いてみたい。
  • 留学生や技能実習生等の在日外国人への政府の対応はどう思うか。 何故交通の便が発達している首都圏ではなく、山形に来ようと思ったのか。
  • 公民館などである地区の会議に参加しているのか ・回覧板などは回ってくるのか ・外国人から見て日本はどのような国としてみられて みられているのか ・仕事場はどのようにして探しているのか ・日本と母国との違いで1番驚いたこと。
  • 日本で1番ストレスを感じることは? ・海外でのお年寄りの交通手段は? ・日本に来る前のイメージと来てからのイメージで変わったことは? ・高齢者や妊婦さん、学生の進学に対しての行政の支援はどのくらいあるのか。
  • 日本のコロナ対策についてどう思うか、海外と比べてどうか オリンピック開催についてどう思うか 。米沢の魅力とは。
  • 日本人のいいところ 日本であった困った事(食や言語の事など) 外国でSDGsがどのくらいの知名度なのか。 その外国人の方の国でどのような問題があるのか (貧困、飢餓、病気)など 日本人にして欲しい事。
  • 日本に来て特に不便だと思うこと ・他の国より進んでいない所 ・日本の良い部分 ・日本と外国の文化の違いで疑問に思った所。
  • 日本の食事は美味しいのか ・車を持っていない時の交通手段 ・日本に来て驚いたこと ・日本と自国の違いで不便だと思ったこと ・日本にどんなレストランがあって欲しいか ・日本語がわからなくて困ったこと ・日本はウェブサイトの開設があまりされてないので、どこで情報を知ったのか。
  • 実際に他国では外国人向けにどのようなサービスや取り組みをしているか? 宗教の教え的なものは、絶対に守らないといけないという気持ちは、あるか? 日本語には敬語や方言といった独特なものがあるか知っているか?
  • 日本の食べ物について 日本人が外国に行った時にあまり美味しくなかったということを聞いたことがあったので逆に外国人の方からみた日本の食べ物について知りたいから。 日本の食べ物は安全だと良く聞くので外国と比べ、どのようなことが違うのか知りたいから ・日本の文化で驚いたこと、困ったこと 文化が違うと生活しにくいところが沢山でてくると思うので言語の壁と同じで外国人が困っていたら対応すべき問題だと思ったから。

以上の設問以外に,なにか思ったことや考えたことについて,記述したいことはありますか。あれば自由に記述してください。

  • 外国はどのくらいネット環境が充実しているのか。
  • 質問として「実際日本に住んで差別を感じたか」というのを考えたのですが、外国人は差別の対象という前提になってしまいそれもまた差別になってしまうのではないかと思った。
  • 今回のタイラーさんの話を聞いて、意外にも身近にあって、自分でも出来そうな課題があったので、なぜ県や国は行動できないんだろうと思った。 なので、今度は自分自身で考えて行動に移すことが出来ればいいなと思う。

 

外国人が日本で生活する上で困ることについて、タイラーさんから発表。

ワークショップ2日目。課題を1つ選び、その解決策を考える。

グループで考えた解決策の発表。

米沢交流協会のタイラーさんから、グループで発表した解決策に対しての講評。

個人的にタイラーさんに質問しながら、交流を図る。

 

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